彫刻家 尾崎悟が想い巡るサファリ

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泉の言葉

私がいつか力尽きて死ぬ間際に

見れたらいいなぁと思う夢の一場面

神様がね、目を白黒させて、作りかけの作品にしがみついている私の傍らに来て言いました。

「人間はこんな美しいモノを作るんだねぇ。 」

そしたらお願いする。

「もうちょっと、これが完成するまで。。。」

つまり、私がこの世に存在するためには、

私のおやじとおふくろが奇跡的に出会う必要があった。

それとまったく同じように、

「あなたに出会わなければ決して産まれるはずも無かった作品。」

「産まれるべくして産まれる運命にあった作品」

それが私の作品の全てです。

あなたとの出会い無くして私の作品は成立しません。

私の作品の中で、あなたは永遠に生き続けるのです。

作品とはそんなものだと思う。

生命は、常に重力に逆らって成長する。

鍛金で新しい作品を作るとき、

それが自分にとって挑戦であるとき、

作品の個性に合わせて道具を作るようにしています。

でも、そこで作った道具が特殊な形をしていればいるほど

他の作品では使えない事が多い。

1回きり使ってあとは埃を被ったままの道具が不憫でならない。

「このかたちには‥‥‥‥」

って呟きながら並んだ道具の中から使えそうなものを探す。すると、

「俺を使ってくれよ」 って道具たちが言うんです。

困ってしまう。

立ち尽くし、「ごめん」としか言いようが無い。

森の王

私の仕事場の裏山というか、裏森には、いや、私の心の中には女神様がいて、

先日素晴らしい概念を授けてくれました。

「森の王」という言葉。

ひげ生やした王様がいるのではなくて、それは別の言い方をすると

「森の意思」と言い表わす事もできます。

森の中や海岸や平原などをひとりで歩いていると、急に訳も無く

予期しない感情が湧いて来る事がある。

急にウキウキしたり、悲しくなって涙が出て来たり、不安になったり安息したり。

それは、空気中にぽっかりとブラックホールのような、かまいたちのような、

何か他と違う空気が溜っているエリアがあって、

そこに入るとそのような感情に襲われます。

きっとそこには誰かの魂がいるんだと思うようにしています。

想念、情念、怨念‥‥‥

それ以外に、森自体が持っている魂の意思、1本の木が持っている魂の意思、

小さな石ころにもあります。

一定の質量かあればそれは引力を持つと言われます。気に入った石を海岸で拾い、

手の平の上でじっと見つめると、その石が周囲の空気や分子を引き付けて行くのが

見える気がする。また、人間にもそれはあって、個人差が凄くありますが、

凄く引き付けられる人とそのパワーが弱い人がいる。

私には霊感とかそういうモノがあるとは思えないけど、

本来のイキモノとしての能力、感じる力をいつも研ぎ澄ましていたい。

それで、そういった自分を引き付ける空間やモノたちを総称して

「森の王」

ある力を秘めた空間、素材、風や波、それを森の王と呼んでみようかな……と。

地面の枯れた葉っぱを鼻先で押しのけながら何かを探していた鹿が、 ふと起き上がって遠くを見る時、

それは森の王の声を聞いたのではないかと思っています。

ありのままというのは、実は人間が最も不得意なことのような気がします。

老師が発明した偉大な言葉

自然

おのずからしかる

無作為だからです。

人間は行動する前にどうしても考えてしまう。

その行為の与える影響を考えてしまう。

だから、理知的な人間ほど計算ができるからありのままに行動できない。

衝動的に欲望のままに生きることは、より人間から遠ざかってしまう。

相手より優位な立場に立ちたいとき、

何か一物腹の中に隠しているぞと臭わせることで神秘性が生まれ、

深い奥行きを演出できる。

ところが人を引き付ける魅力のある人物の多くは

「ありのまま」を感じます。

自分の器の底を曝け出してしまう事です。

それが見えると、人は安心して居心地が良く、心を開いてくれる。

決して閉じてはいなくて、

開いた作品を作りたい。

どんなに孤独で

想いが切なく募り

眠る事ができず錆びた鎖で繋がれていようと、

それがどうにも打開できない状況であればあるほど、

そこで奏でる音楽はエネルギッシュであったりします。

結果的にそうなる事が多いし、

そうあるべきです。

人間とはそのようなものであると思います。

作るとはそういうことだし、

生きるとはそういうことです。

悲しみから連想する言葉

慈しみ

察する

祈り

感謝

奇跡

幻想

夜想

欲望

献身

闘い

キス

歴史

足跡

道標

徘徊

手を繋ぐ

手を放す

儚さ

遠い森

悲しみよ!

創造の宝庫よ!

「美しいもの」なんて、どこを探しても無いのです。

自分の素直な気持ちに問いかける‥‥‥

偽り無く尋ねてみる。

答えは

そこに展開する世界は‥‥‥‥

汚らわしく、嘘つきで、スケベで、ごう慢で、戦闘的で、ひ弱な自分。

それを嫌というほど思い知らされるために行くようなものです。

しかし、なぜかその空間は透明でほんの少しだけ何かの可能性を秘めています。

行き止まりでは無く、絶望でもなく、どこまでも深い可能性が、

私の悩みなど関係なくあたりまえにそこに拡がっています。

美しいものの定義

透明である事

嘘が無い事

愛の込められた憎しみの感情で自分を見つめる事

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